2025年1月22日(水)に、株式会社アスカコーポレーション様が開催したASCA Academyのオンラインセミナーで講師を務めました。
講演タイトルは、『論文執筆をスピードUP:マクロ・ミクロライティング術』。
論文執筆は、書き慣れた人であっても、かなりの時間を要する作業です。
誰もが「速く書ける方法があるなら知りたい!」と考えるでしょうが、時短テクニックなどそもそもあるのでしょうか?
私たちメディカルライターは、データや参考文献を提供されてから、おおむね2〜3週間で初稿を書き上げなければなりません。
しかも、この作業期間には、当該分野の研究状況を勉強してざっくりと把握するための時間も含まれます。
このように、かなりの執筆スピードを要求されるため、メディカルライターはそれぞれが原稿を素早く仕上げるための「現場の知恵」を持っています。
私が今回のセミナーで執筆スピードUPのコツとして紹介したのは、マクロ・ミクロという2つの視点で情報を整理していく考え方です。
論文を書こうと思ったときには、no planで最初の一行目を書き始めてはいけません。
まずは、まとめたい情報をマクロの視点、つまり全体を俯瞰する視点で整理することが重要です。
大枠をしっかりと固めておけば、細部(ミクロ)もブレることなく書いていくことができ、結果としてスピーディに原稿が出来上がるのです。
しかし、執筆経験の少ない人は、なぜか逆をやろうとします。
全体の設計図を描かないまま、いきなり細部を書き始めてしまうため、整合性の取れない場所が出てきたり、全体のバランスが悪くなったりしてしまうのです。
そして、書いては消し、書いては消し、、、
これでは、いつまでたっても原稿が出来上がりません。
「速く書きたい」と思うなら、焦ってキーボードを叩きはじめる前に、まずはマクロの視点で、全体の構成をじっくりと考えましょう。
今回のオンラインセミナーでは、このマクロの作業を行う際の具体的な方法を解説させていただきました。
アスカコーポレーションさんのe-learningサイト、ASCA Academyライティング講座[リンク]では、この「マクロ・ミクロ」の視点を使って、論文の執筆法を丁寧に解説していますので、興味のある方はぜひご覧になってみてください。